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「流されて…」に投稿された感想・評価

ripples

ripplesの感想・評価

4.7

このレビューはネタバレを含みます

★が低いので期待せず観たが、途中から、この映画が評価されていないのは非常にもったいないと思った。
エロスや風景美や階級闘争が印象に残りやすいが、もっと深いと思う。人間の社会性と動物性の性をえぐる、めちゃくちゃ哲学的な映画と思った。

都市化され裕福な新自由主義の女性と、田舎の貧しい共産主義の男性。
ラグジュアリーなヨット遊びという“都市”の環境では、男性は弱者。女性は我を顧みる余白もないほど、自身の絶対性・優位性に漬かりきっていて、他者への攻撃を止めない。男性は、その都市環境では肉体的な優位性を発揮することはできず、肉体的には弱者である女性の攻撃に反発しながらも、富の優位性に屈服するしかない。
ところが、無人島に流れ着くという強制的な環境の転換の中で、その立場が逆転する。都市とは真逆の真の自然の中では、男性の肉体的な優位性に、女性は屈服するほかない。富は無価値だ。生き延びるためには、殴られても犯されても、強者に屈服し、諦め、懐柔するしかないのだ。人間の歴史の中で常に女性が弱い立場にある理由を、リアルに見せつけられた気がした。逆に言えば、ほんのここ数十年の男女平等思想や近年のMe Too運動などは、人間の都市化の産物と言えるのではないか。
男性は肉体の強さと強い立場を、ここぞとばかりに突きつける。都市の常識がご破算になった環境では、誰からも何からも咎められない。動物である男が強者として振る舞うのは自然の中で必然なのだと、これもまたリアルに見せつけられた気がした。ただし、彼らは自然の中で生まれ育ったのではない。社会性・都市性を帯びている。だから男性の瞳の中には少しだけ「揺らぎ」がある気がした。女性を力で押さえつけることへの揺らぎだろうか。。。
一方女性も、力任せに犯された後、おそらく初めて、頼りきっていた男性のもとを離れ、瞳を曇らせ一人思い巡らす時間を過ごす。この時間は多分、力への諦め、力と巧く付き合おうとする知恵、そして力への抗いがたい引力を感じていたのではないか。そう、SMが成立するように、虐げられてきた女性がそれでも男性の力に惹きつけられるように、力は魅力的なのだ。
男性の元に戻り、皮をはぎ取られたウサギ(性のシンボル・プレイボーイのロゴにもある)を見て、女性は「まるで私のよう」と言った。息の根を止められ、生身をさらされ、痛々しく、悔しく、でも性に突き動かされてしまう。殴られても男性を求める姿勢は、本能的な性衝動でもあり、おそらく懐柔の知恵でもあったと思う。
そこからの「愛」の展開がさらに興味深い。愛が深まっても、男性は暴力を止めない。女性も愛情が薄れる様子はない。暴力と親密さ(tenderness)は同居するのだ。なんて動物的だろう。女性は「ここで野性的に生きたい」と、「とても幸せだ」と言う。
やがて船が来る。女性は、元の世界に戻りたくない、戻るのは怖いと言った。環境の圧倒的な力を本能で感じている。一方男性は「試す」と言った。環境に抗い愛を貫けるか、自分たちを試すんだと。自然に分け入り、生物と戦い、生き延びる力を持つ男性ならではの視点かもしれない。
結果的に、女性は裕福な“都市”の男の元へ帰っていった。愛とは裏腹に、安心・安全・心地よい環境を選んだ。本能で生きれたら幸せだと知っているのに、女は身を守るしかないのだ。男性は怒り狂う。裏切者!と。「女に裏切られ、海にも裏切られた」と。同志主義の共産主義思想においては、裏切者という観念は大きい。それに、これは私見だが、男性の方が恨みつらみが強い。女性はしなやかだ。この映画はそれを見事に描いている。
男性は、浮気を知り激怒する妻と、一度は決別する様子を見せる。だが結果的に、大きな荷物を持ち立ち去ろうとする妻のカバンを持ち、一緒に帰っていくのだ。男性もまた、社会の中で安全を選ばざるを得なかったということか。

「自然に放たれた男女が、美しく助け合って生きてく・・・」的な単純な映画じゃなくて良かった。実に人間らしい様を描いてくれた。

テーマ、プロット、映像美、生々しい演技、めちゃめちゃ面白かった。
リナ・ウェルトミューラーの代表作の1つ。金持ちのブルジョワ女とその使用人の男の漂流からの漂着とそれからを描く。マリアンジェラ・メラート演じるラファエラの人を馬鹿にした言動の煩さとじっと耐えるジャンカルロ・ジャンニーニ演じるジェナリーノ。ひょんなことから遭難してしまい行き着いた先は無人島だった。綺麗な海と自然。突然原始的な生活を送ることとなり、極限状態に追い込まれた2人の逆転劇。男が暴力などで女を支配する様は観ていてあまり気持ちのいいものではないがそれまでの経緯があって女も女と思わせられる。性のシンボルとしてのウサギ登場後の男と女の関係。いつしか離れられなくなった2人に待っていたのは...。ほぼ2人芝居で途中長く感じもしたが洒落た音楽と美しい自然、ラストの何とも言えない感じが良かった。階級の違いはどうすることも出来ないのだろうか。
nova

novaの感想・評価

4.0
資産階級の傲慢な女のわがままが原因で、こき使われていたヨットの乗組員の男と2人で無人島に辿り着く。お互い敵対しながらも次第に愛し合うようになり形勢逆転。本気にならないように演技なのか、それともかけひきなのか。もしかして究極の愛の形なのかも?と思ってたら結局は男ってバカねで終わった。やっぱり女性の方が現実的。無人島と青い海の景色が素晴らしく砂浜で抱き合うふたりの姿が美しい。イタリアらしいおしゃれな映画。
犬

犬の感想・評価

3.6
召使い

男と女の愛と性の極限を地中海の孤島を舞台に描くアドベンチャーロマンス

オリジナル版

男と女

身分の格差
サバイバルでは関係ない

お金
社会派要素が内在してる

途中で立場が逆転
どんどん変わっていくけど、、

ロマンス
後半はそっちのシーンが多め

最後はどうなるか

コメディ色が強い
音楽も印象的

マリアンジェラ・メラートがうるさい
けど良かったです
yuuuk

yuuukの感想・評価

-
新自由主義的と言われるカバール女と共産主義を評価する船員の男と無人島に流れ着きそこで男はどう生活するかを掴んでいるのに女はギャーギャー喚くばかりでなんも出来ない
どちらもグローバルリズムに洗脳され共産主義を支持する者と批判する者
支配者と奴隷から逆転の立場(主義)で女は性奴隷に

🐇は性の象徴

お互いが固定観念が付き纏うだから対立し分断したがるそして争いが生まれる
それを強調したがるカバール映画

どうしてお互いがフラットに話し合い認め合い相互に追及していく中で気付きが生まれるのではないのかでなければ愛が生まれない

これからは争うことはせず、互いを認め合い(金持ちも貧困層も男も女も障害者も差別する事なくフラットに一人の人間として人として生きていけなければ息苦しさが生まれる世界になるだろう

洗脳者よ
今までの政府に嘘つかれている事に気づけない固定観念を解放し自分自身に正直に生きる事です。自身を見つめ直して下さい。
知らずに差別している者今すぐ辞めるべきだ
それにいつまでも洗脳されていた事に
固執して生きていくのですか?奴隷のまま
(時間、空間を支配されたまま)

でなければ、生きづらい世界が待っているでしょう。

固執した固定観念を解放すれば今までの価値観が解放されて生きやすくなる

現在は英国領でありながら米国に支配され続け売国してきた日本政府
その為、私達には人権がありません
本当の民主主義の人権を取り戻し人間人として生きていく世界
時間、空間を支配されない自由な世界

さぁ、貴方はどちらの世界を選びますか?
その他

その他の感想・評価

3.6
高慢な金持ちの女とその女に召使の如く扱われていた一介の船乗りの男が漂流し立場が逆転する狂ったラブストーリー。
昔、テレビのロードショーで何回か観て、相当久しぶりに観ましたが。。。いわゆる逆転劇なんだけど、もっとポップな記憶があって、楽しみに観たけど記憶と大分違って、そっちだったか。。。点数下げた。
イタリア語な時点で予感はあったけど、60~70年代の典型的なヨーロッパ映画で、「個人教授」あたりから「エマニエル夫人」あたりへの退廃的な男女物の半エロのドロドロ物。今では有り得ないけど、先述の作品といい、2時間枠からして4分の1はカットしてるにしても、よく21時台の地上波でオンエアできたな。今より子供時代の方が楽しめてた気がするのは、訳がわかってなかったのかな?、それとも編集や和訳が巧みだったのかな?。
Pon

Ponの感想・評価

4.3
お高いくとまったブルジョア女子が調教されていく様は圧巻だった、人間の本能に訴えてくるものがある笑

ちょくょくでてくる資本主義VS共産主義とかブルジョアVSプロレタリアとかの政治的ワードが逆に人間の野生を引き立ててる。あのおばさんに政治垢のツイッターはじめてほしいマジで、クソリプ送ってやる
敬愛してやまないピエロ・ピッチオーニが音楽を担当。
当時のサントラ国内盤は既に愛聴していたが、そのブラジリアンフィーリングなメロディーとは対称的なシーン展開に序章は唖然とした。

とはいえマリアンジェラ・メラートがよく喋る事。折り返しシーンまでとことん声を荒らげまくる。
字幕版を視聴したが、日本語吹替版は小原乃梨子がメラート役を演じている為、そちらも是非いつか見てみたいものだ。
永遠と政治話を聞かされる最初の5分を乗り切れば、さすが有名作☺

お高くとまっててうるさい金持ち女子と、粗野な貧乏船乗り。
金持ちと貧乏、客と従業員、完全なる上下関係のある2人が無人島に流され、自給自足の生活を強いられる中で立場が逆転。最初はただの奴隷状態だった女性も次第に彼を愛するようになっていき..というお話。

画から何から古~い映画なんですがとりあえずこの設定がすごいし、実際にもこうなりそう感がちゃんとする!
環境が変われば全てが変わる。
吊り橋効果なのか半分洗脳状態なのかはわからないけど、女性の適応能力のすごさ😂 あの愛は、たしかに本物。
ラストもそう来たか~!
男性と女性の違い。深い..🍵
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