チッコーネ

ゴッドファーザーのチッコーネのレビュー・感想・評価

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)
3.5
脚本重視でオーソドックスに進むが、見せ場は多いので退屈はしない。
本作の公開前にも、このテのギャング映画はあるはずなのだが、ここまで名作扱いされているのは役者が魅力的で、ヒューマニスティックなイタリア系マフィアの世界を描いているからだろうか。

自由に身動きが取れない大物を追うだけに、密室的な場面は多い。シチリアへの逃亡シーンは息抜きになるが、全体的に見るとあまり意味がなく「カットしても良かったのでは」と思うほど。せめて「マイケルの心が鬼になる瞬間」をクローズアップで撮って欲しかった。

映画館の柱一本を挟む間に、ダイアン・キートンの表情が一変するという撮り方は、デリケートで印象に残る。