ラダ

パーフェクトブルーのラダのレビュー・感想・評価

パーフェクトブルー(1998年製作の映画)
4.0
最近はリマスター版と言う形で古い映画をスクリーンで観ることができる。本当にありがたいのだけれど、25年以上前の作品ともなると「あれ、コレ観たっけか?」と記憶が曖昧なことが多くなる。

田舎町での本作リマスター上映は、当日の夕方に一回だけとのこと。お陰で当日朝に席を予約しようと思ったら満席。翌日に予定をずらしたが、すでに3列目以降は満席だった。首の疲れを覚悟して、2列目で観ることにする。背に腹は変えられない。映画館にはもう少し需要と供給のバランスを見て、積極的に金儲けをしていただきたいところだ。

現実と虚構が入り混じるこの感じは、如何にもな今敏味。画こそ千年女優以降の緻密さには及ばないけども、それを補って余りある色々。例えば、江口寿史がキャラクター原案、でもキャラクターデザインに別な人が立ってるなーと思ったら、自らの「仕事が遅くて下ろされた…」の言及があったりと最高じゃないか。本作に名を連ねる大友克洋さんとか、仕事が遅くないと天才ではいられないのだろうか。もっとゆっくり生きようかな…。

あ、ちなみに本作は未見でした。軽やかな足取りとは裏腹に、ガラス越しに見える彼女がクソほど息切らしてるの凄くイイよね。
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