ラダ

女王陛下のお気に入りのラダのレビュー・感想・評価

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)
3.9
女王陛下も女官も侍女も、三者三様に気高く醜悪で、卑猥で悲しい。着飾った貴族らが卑しく脳なしであるように、喜び、妬んで、宮殿は煌びやかでゲロまみれである。

そんな景色を切り取るヨルゴス・ランティモス監督はレンブラントの生まれ変わりか何かか。それぞれ極上の絵画のように美しいカットが、動き、人間臭く色めく。

だからこそ華麗なだけでは終わらない。肥溜めの表層に咲き乱れる花を愛でるブラックコメディ。勉強するとイギリスに不信感を抱くと言う歴史観が120分にギュッと詰まってます。
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