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ペーパー・ムーンのRyuのレビュー・感想・評価

ペーパー・ムーン(1973年製作の映画)
3.8
大恐慌期の1935年。聖書を売りつける詐欺師のモーゼは母親を亡くした少女 アディをミズーリ州の叔母の元へ連れて行くように頼まれ、渋々引き受ける。機転の利くアディはモーゼの相棒として共に金を稼ぎながら、旅をする。

第46回アカデミー賞においてテイタム・オニールが当時10歳で史上最年少で助演女優賞を受賞した。
詐欺師とおませで生意気な女の子のロードムービー。決して仲良しこよしって訳ではないけど、めちゃくちゃ険悪って訳でもない、この2人の関係性が良き。お互いがあんまり気を遣わない雰囲気は本当の親子だからこそ出せるものなのかもしれませんね。
ストーリーはシンプルなロードムービーとなっております。詐欺を繰り返してお金を稼いだり、モーゼがセクシーな女に夢中になっちゃったり、闇酒絡みでピンチに陥っちゃったり、色んなことが起こります。可愛らしくて、クスッと笑える点もあったり、後半はハラハラドキドキな展開があったり、終始心を鷲掴みにされていたような感覚でした。モノクロってのもなんか味あっていいんだよなぁ。
ラストの展開も、まぁ予想はできるけど、これ以外考えられないっていうくらい完璧なラストでしたね。
普遍的ではありますが、ライアン・オニールとテイタム・オニールの本当の親子が醸し出す絶妙な雰囲気が、もう愛おしくて。非常に微笑ましい作品でした。
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