狭須があこ

ヒックとドラゴンの狭須があこのレビュー・感想・評価

ヒックとドラゴン(2010年製作の映画)
4.3
まえに懸賞でモンハンを当てたとき、ちょっとだけ遊んだことがありますが、ただ草食ってるだけのモンスターを斬り殺し、傍で泣き喚く子モンスターも斬り殺し、倒れる彼らから骨と皮を剥ぎ取ってその肉を音楽とともに焼く。チャッチャチャッチャチャチャチャッチャチャッチャチャチャ

むり!!!!!!!!

序盤で放り出しました。
あのな、私はモンハンの世界でポケモンやりたいんですよ!!!
彼らを殺すんではなく、彼らに乗って空を飛びたいんだ。一緒に暮らしたいんですよ。そんなケモナーの夢が詰まった映画です。

3Dアニメは好きじゃないんですが、しかしドラゴンの造形がいいし動きもいいし、めっちゃかわいいし、あと金髪長髪とガチムチが多いのもいいですね。
バイキング、北欧神話。
題材が素晴らしい。

中二をこじらせた主人公だけども、ちゃんと前に出て行動しようとするので笑われるべきではないし、生まれ持った体に抗い、やりたいことをやろうとするのは強さです。優しさもある。

見た限り、優しさはひ弱に生まれたせいで育まれたものではなく、発現してみて初めて気づいたようなので、生まれつき持ってた彼の性格のように見えました。

で、バイキングのなかでは異端なヒックが突然変異的にやさしさを持って生まれてきたみたいに、ガチムチたちの血にはきっと元々戦って生きる遺伝子が刻まれてるんだな。
ヒックより考えが足りなかった?
ヒックより知る努力をしなかった?
そうじゃなく、きっと彼らのなかでは、「戦う」ことが「生きる」ことと同義だったんですね。

人間、努力で生き方を変えて、理想に近づくことのできる生き物なので、そういう人間の変化を見るのが、やっぱりおもしろいでしょ。
この映画の何がいいって、「でもきみ前はこうだったじゃん」「前こうだったきみは今もそうかもしれないじゃん」って奴が一人も居ないこと。
みんな、その人の最新の決断、実力を評価してくれます。

「今まではこうだったけど、たった今からこう!」「よし!いいぞー!!」
そうやって、いい方にサクサク転がっていくといいよね。

てか私もドラゴンに乗りたい!!!
ヒックずるい!!この島ずるい!!!
日本も、はやくドラゴンの輸入OKにしたらいいのにね🙆
狭須があこ

狭須があこ