『スザンヌ、16歳』のスザンヌ・ランドン監督が大好きな作品の1つとして挙げていたので、早速Amazonでポチリ😎主人公の部屋にデカデカと貼られていた「Suzanne」というタイトルのあのポスターが、この『愛の記念に』ですね。
まさに『スザンヌ、16歳』と同じく、今作のヒロインのシュザンヌも16歳。アバンタイトルで、船の舳先で屹然とした佇まいで立っているシュザンヌの姿は、友情や恋愛に対して受け身になることなく、誰に何を言われようとも自らの意思で能動的に人生を歩もうとする彼女の生き方を象徴していて、この時点でアガります。
しかし、シュザンヌ役のサンドリーヌ・ボネール、撮影当時15歳ってスゴすぎる・・。正直かなりの難役やと思うけど、脱ぎっぷりも含めて堂々としてて存在感がハンパじゃない。
中盤のお母さんとのケンカのシーンはすごい迫力。完全に本気。止めに入った兄のロベールが「芝居より迫力あるな」って言ってたのも納得。そのあと結局ロベールもシュザンヌと激しいケンカするけど😵
この作品が素晴らしいのは、怒ったり笑ったり罵りあったりする目まぐるしいほどの「感情の揺れ動き」をそのまま見せて、各キャラクターを1つの狭い枠に収めることなく、ちゃんと血の通った「人間」として描くことで「不良少女」「毒親」「甲斐性なし」みたいな安易なキャラクター付けを、軽やかにすり抜けていくところです。
お父さん(モーリス・ピアラ監督自ら好演)が家出すると言い出した時の父娘の会話シーンが特に良くて、日本ではありえないほど進んでる親子関係。シュザンヌの自然な笑顔がキュート。キーワードは片エクボとハム😆
シュザンヌがカフェで読書していたら、お兄さんの友人ミシェル(のちの重要人物)が声をかけてきた時の「君は一人で退屈そうだ」「憂鬱なのよ 退屈とは違うわ」というやり取りにもシビれました。16歳とは思えん‼️
リュックとシュザンヌの「青い」関係性は、ホントに切なかったし、そこにアンヌが絡んで来るところも切ない😭
とにかく『スザンヌ、16歳』を見てビビっと来た人は、全員必見です。