Donguri5656

八日目の蝉のDonguri5656のネタバレレビュー・内容・結末

八日目の蝉(2011年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

二度と、ぜ〜ったい見ないつもりが、
つい見てしまった。
前回から八年目かな?

でやっぱり涙腺が大崩壊
だから見ちゃいけなかったんだよなー。

しかも、ラストをわかってみてると、
小豆島での時間があまりにも
しみじみと貴重な時間に見え、
切な過ぎました。

永作博美の薄幸さに加え、小池栄子、
井上真央、森口瑤子、風吹ジュンなど
など、出る役者が皆、素晴らしく普通
なのが素晴らしい。

井上真央の旅が、次第に過去とシンクロ
していく件りは、サスペンス感もあって、
引き込まれる。

田中泯だけが、写真とともに、時間を
越境する人物となって、

それ以外の、当然に皆が見たいであろう
現在の人物たちの描写などは、
ばっさりと見せない割り切りも
一層、こちらを刺激する。

メロドラマ風の愁嘆場にしない逮捕時の
永作博美の覚悟も一層泣ける。

「その子はまだご飯を食べていません。」
って、「その子」って呼び方もまた絶妙だ
よね。

「薫は」でも、「子どもは」でもない。
腹を括って、かける最後の言葉が
これという。

覚悟がすごいよね。
写真撮って、パン買って、
そこで、
黒塗り車の人を見ちゃった時の
全てが終わってしまった時の
その時が来た感。

ただ今回は、そこ以上にその後に明らか
になる写真館の撮影時の二人の様子が
もう、堪らんかった。

そして、この映画って
終始、井上真央の自己発見を巡る物語
だったと改めて思った。
つい、永作博美視点で捉えてしまって
いたけど。

とにかく、もうこれ以上は、こちらの
メンタルが保たん。
しばらく間を空けないとマズい。

映画単独で
良い出来だと思うけどな〜。
(シナリオも撮影も編集も良いと思うけど
なんでFilmarksの評価が低いんだろ?)

(劇団ひとりのキャスティングは
画竜点睛の製作委員会の弊害)
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