こぅ

暗黒の恐怖のこぅのレビュー・感想・評価

暗黒の恐怖(1950年製作の映画)
3.8
エリア・カザン監督による、【異色クライム・
サスペンス】。

【アカデミー原案賞受賞作品】。

何者かに殺害された男は、肺◯◯◯に感染していた。
何としても感染拡大を防がないと…。

今の【コロナ禍】にもリンクしていて興味深い。

邦題のイメージ通り、OPクレジットから夜の街を
映し出す。

【銃 対 注射】の対決。

強面 R・ウィドマーク(自分の中ではおでこの遠藤
憲一)が、公衆衛生局の医師役でありながら、警部
以上に警察的働き、活躍を見せるのはご愛嬌⁈。

特に家庭の◯◯◯み より自腹を切ってまで捜査優先
する正義感は格好良いしかない。

リード医師と組む警部も最初はリードを疑い対立、
非協力的なのだが、、やがて、、本気印を見せる
エピソードも印象的。

感染と殺人事件をドッキングさせた脚本はユニークだ

リード医師がメディアを用いて、国民に事実を頑なに
漏らさない、知られたくない理由が、、
彼のその【志】がコロナにも最重要だったと思う
(捜査上の矛盾あり)。
警察官総動員しての大捜査の理由を犯人らも知らない
故に勘違いして行動してしまう対比も面白い。

タイムリミット・サスペンスは、スリルが特徴的
であるが、本作のリミットは、◯◯時間以内と言え
ども爆弾とかのきっちりした類いとは違い、
アバウトなリミットなので、効果は然程あがっては
いない。

クライマックスの逃走劇、決着にキレが無く、、
も少しスマートにキッチリと決めて欲しかったかな。


緊迫した捜査一辺倒では無く【緩急】を効かせて
いて、その緩のパートが、リード医師の私生活、
家族との一人息子や妻との会話、やり取りの一面を
挿入して、ほのぼのと一息つかせてくれる。
それは締めも然り。
こぅ

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