よーだ育休準備中

ハリー・ポッターと賢者の石のよーだ育休準備中のレビュー・感想・評価

5.0
両親を亡くし孤児となった赤ん坊は、唯一の親類である伯母家族の下へと預けられる。一家から酷い扱いを受けながらも大きく成長した少年が11回目の誕生日を目前に控えたある日、彼の元へ一通の手紙が届く。

MR. H.POTTER
The Cupbord under the Stairs.


◆ Did you ever make anything happen?
ー Anything you couldn't explain when you were angry or scared?

世界的大ヒットを記録したファンタジー文学作品を映像化するにあたり、多くの監督候補者の中からChris Columbus監督が抜擢された。

本シリーズは主人公である《生き残った男の子》Harry Potter(Daniel Radcliffe)が、七年制の《ホグワーツ魔法魔術学校》で過ごす姿を一年毎に描いていく。シリーズの一作目にあたる今作では、ホグワーツ一年生のぴかぴかなHarryが描かれている。純粋なファンタジー作品から徐々にダークな色調を帯びていく本シリーズにおいて、第一作目の監督がC.Columbusであった事は大変好ましい。同監督は『グレムリン』『グーニーズ』『ホームアローン』など、幼い子供を(グレムリンの主人公も精神的には非常にお子ちゃま)主人公に据えた作品で大ヒット記録を叩き出してきた実績があるからだ。

人間界で11歳まで過ごした少年が、初めて魔法に触れた瞬間の瑞々しい感動。同級生と共に隠された陰謀を解き明かし、勇気を持って立ち向かう。元が児童向け文学作品であり、かつ主人公がまだ幼い少年であるから、作品全体を通して『子供っぽい』雰囲気が充満している部分には目を瞑りたい。(映画公開当時、10歳だった僕はそんな事を全く思いもせずに原作本を読み漁り、映画の世界に魅了された。つまり、どハマりした。)


◆ This boy will be famous.
ー There won't be a child in our world who does't know his name.

本シリーズは後に多くの続編映画も制作される事となるが、C.Columbus監督が魔法界の下地を完璧に作りあげてくれた。

傘の先から炎が飛び出したり、煉瓦が動いて壁が開けたり、チョコレートのカエルが逃げ出してしまったり。心踊る魔法のエフェクトは勿論であるが、雄壮なホグワーツ城の外観から大広間、じっとしていない階段や絵画。ハグリッドの小屋、禁じられた森。ダイアゴン横丁、漏れ鍋、93/4番線とホグワーツ特急。そしてクィディッチ。数え始めたらキリが無いほど作品は魔法で溢れているが、そのどこを切り取っても素晴らしい。

ケンタウロスやドラゴン、ケルベロスなど伝説の生き物が登場するシーンもワクワクするのだが、ビジュアルがある程度固められている有名な生き物たちよりも《本作オリジナルの世界観》を新たに生み出した功績こそ讃えたい。『ジュラシック・パーク』で絶滅した恐竜たちを見事現代へと蘇らせた巨匠Steven Spielbergの弟子もまた、やはり素晴らしい映画監督であったのだ。

映画音楽界の重鎮John Williamsによる作曲も見事だ。テーマ曲はシリーズ全体を通して多彩なアレンジで作品毎、シーン毎のカラーの違いを演出し続けていく名曲であるし、テーマ曲以外にも耳に残る多くの曲が魔法の世界を美しく彩る。

世界的にベストセラーとなった『ハリー・ポッター』シリーズは勿論文学作品としても大変に素晴らしいものであるのだが、マグル(非魔法族)の中でさえ最早その名を知らぬ者はいないというステージにまで今作を押し上げた一因にはやはりC.Columbus監督が今作を通して作品に新しい命を吹き込んだ事が大きく寄与しているものと確信している。


*雑記*
ホラー大好きSakiちゃんをファンタジーの世界へご招待。さきよだマラソン同好会を結成してホグワーツ卒業までマラソンします。
Sakiちゃんいつもお付き合いありがとう!卒業までよろしくね!

二月末には『三本の箒』でランチを済ませ、マラソンに向けて気持ち作りはバッチリ!ちなみに、作中ではハリーがハグリッドから誕生日ケーキを貰っていましたが、本日(三月一日)はハリーの親友、ロン・ウィーズリーの誕生日です♪

HAPPEE BIRTHDAE RON


公開当時劇場鑑賞作品
☑︎ 幸手劇場