彦次郎

恐怖の報酬の彦次郎のレビュー・感想・評価

恐怖の報酬(1953年製作の映画)
3.8
一攫千金を求める男達の苦難を描いたサスペンス。所謂古典的傑作に位置付けられている作品です。
前半の人間模様が溜めになって後半のニトログリセリン輸送の緊張感が活きているようにも思えますが前半が冗長に感じます。
とはいえその前半があるからこそ男前で仕事を掠めるように名乗りを挙げるジョーのカッコよさが恐怖と共にメッキが剥がれる無惨さ!確かにマリオの口や態度は悪いですがいざという時にビビり上がるジョーの態度は「老害」の香りに満ちていました。小生のような臆病な平和主義者はジョー側になるのでしょうが死地にあった際どうすべきかの良い教訓にはなりました。また紆余曲折ありながらもやはり友情を示す場面はとても良かったです。
余分なBGMを廃し緊張感をもたらすのは名作『穴』に通じていると思います。
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