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バロンのRyuのレビュー・感想・評価

バロン(1989年製作の映画)
3.6
実在の人物を主人公にしたドイツの民話「ほら吹き男爵の冒険」を鬼才 テリー・ギリアムが映画化。当時の最新の映像技術を駆使しており、第62回アカデミー賞では美術賞・メイクアップ賞・衣装デザイン賞・視覚効果賞の4部門にノミネートされた。

民話がもとになっているということで、テイストとしては子供向けな冒険ファンタジーって感じなんですが、なんだか様子がおかしい。ところどころエロかったり、グロかったり、大人向けな感じもしました。
時代が時代なので作り物感もあるけど、この現実と非現実が絡み合った世界観にはそんな映像が合ってたかも。次々と展開が起こり、次々と変わった世界観へ放り込まれる。まるで遊園地のような構成でした。
もちろんキャラクターもぶっ飛んでおり、主人公 バロンはまさにほら吹きって感じで、たまに何言ってるか分からなくなる(笑)。仲間たちはそれぞれ特殊能力持っており、まさに冒険ものって感じ。冒険についてくる女の子は子役時代のサラ・ポーリー。言うことは言う子でちょっと小生意気だけど、まっすぐな感じがかわいらしかったです。そして一番目を見張ったのは女神のユマ・サーマン。貝殻から出てくるシーンは全男が見入ってしまうことでしょう(笑)。他にもイタリア語で“万物の王”の名でクレジットされたロビン・ウィリアムズ。今作でのマシンガントークもアドリブの部分があるらしく、さすがの一言です。他にもミュージシャンのスティングもカメオ出演。脇が中々豪華でした。
世界観、キャラクター、ストーリー、全てが奇想天外で、息をつく暇もないジェットコースタームービーでした。テリー・ギリアムはよくこんなものを映像化しましたね。頭の中一体どうなってんのやら。
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