心臓病の特効薬を研究していたジキル博士は、危険もいとわず自らの身体を使い実験を試みる。実験は成功したかのように思われたが、凶暴な別人格ハイドが生まれ…というストーリー。
ロバート・ルイス・スティーヴンソンの「ジキル博士とハイド氏」をベースに、トニー・トッド主演で映像化したモンスター・ホラーです。監督は「13日の金曜日PART7　新しい恐怖」や「D.N.A.Ⅳ」のジョン・カール・ビュークラー。
大学周辺で女学生が惨殺死体で見つかる事件が続き、アターソンとエンフィールドの刑事は捜査を開始する。一方、ジキル博士は学長に呼び出され、粗暴な助手ハイドを危険人物とする同僚の進言から彼をクビにするよう言われるが、その最中に発作を起こした彼はハイドに変身し、という内容です。
ティム・バートンとジョニー・デップコンビの吸血鬼映画と同タイトルなので間違って投稿してる人殆どですが、あちらとは別物です。
ストーリー展開は「ジキル博士とハイド氏」に大幅に改変加えて映像化しています。女子学生襲って悪の限り尽くすハイド氏とそれに苦悩するジキル博士の姿と刑事二人が事件捜査する姿を交互に描いてます。
ジキル博士とハイドどちらもトニー・トッドが演じてますが、ハイドの時はザンバラ髪にボコボコしたゴリラみたいなメイクと乱杭歯で演じてます。序盤は二人が別人のように映していますが、ジキルとハイドって名前から見てる人は当然二人が同一人物ってわかってるからあんまこの構成意味ない気も。中盤前や終盤のバーで発作起こしたジキルがハイドに変身するシーンは、トニー・トッドの坊主頭に一瞬で髪が生えて顔も変形してる所が面白かったですね。変身して学長に襲い掛かって頬噛み千切り、そのまま惨殺して、受付嬢の鼻喰いちぎって警備員なぎ倒して逃げたり、バーでもテーブル引っくり返して向かってきた客達殴り倒したり、駐車場係突き飛ばしたり、研究室のあるビルのガラスぶち破って警備員ステッキで殴り殺したりと暴れまわる所は理性のない悪の具現化した姿という感じはありましたね。欲望のままに突き進んでいきます。
刑事二人の名前に原作の主要人物の名前使ってるのは一応の原作への目配せかな。女刑事アターソンが過去に相棒が銃の暴発で死んで銃が持てないという設定も、伏線のようであんまり上手く活かされてなかったな。ヴァーノン・ウェルズがジキルの同僚役で出てますが、チョイ役かと思ったら善人で普通に終盤まで出る役でした。
終盤でジキルの身体を乗っ取ったハイドが変身する姿はゴリラの化け物という姿で、しかも見るからに安っすいゴリラマスク何で失笑しちゃいました。「ウガウガ」唸りながら博士の恋人攫って屋上に上っていく姿とかゴリラそのものだったな。女刑事と警官達に一斉銃撃くらっても、体内のナノマシンが修復するから中々死なない。ラスト、ジキルとハイドの顔に安いCGでグニグニ変化していく姿はあまりにも何度も繰り返すから笑ってしまいました(笑)一瞬アシュラマンみたいな顔になるし。あんなに銃撃喰らっても死なないのにアレで本当に死ぬのかな？結局女刑事全然役には立たなかったな。ジキルが自らケリつけたし。
安いB級モンスター物としてはそれなりに楽しめたかな。

現代版ジキルとハイドと言えば正解なのか。少し長い。せいぜい1時間でまとめられるともっと見やすくておもしろいはず。

ジョニーデップの奇抜さが良く似合うぜ
流石俺らのジョニー❗️