ジキル博士とハイド氏の作品情報・感想・評価

「ジキル博士とハイド氏」に投稿された感想・評価

人間の二面性を研究しているジキル博士が、自らの体を実験台にするうち、真夜中になると別人格ハイドへと変身する体質になってしまう。「宝島」で有名なスティーヴンソンの同名小説を映像化している、サスペンス・ホラー。

自身の科学者脳が破滅的な人生を引き寄せてしまう悲劇。ジキルは温厚な紳士(自我)、ハイドは粗野な男(本能)として描かれており、当時としては斬新な映像技法により精神状態を表現している。

醜い風貌のハイドがハンサムなジキルに嫉妬するというモチーフが面白く、婚約者と娼婦を「女の二面性」へと重ね合わせるのが巧い。娼婦役のミリアム・ホプキンスが小鹿のような脚をアピールするシーンが眼福そのもの。

娼婦がハイドを脅威にしていることの説得力が薄口であり、警察に通報すべきなのに物語の都合上しないところが違和感満点。だが、脳の不思議をホラー視点から捉えた作品の原典であることを考慮すると、重要な位置付けであることは確か。
シネマQ

シネマQの感想・評価

4.0
POV映像はこんな時代からあったのか。
様々な技巧溢れる演出が見れて楽しい。
ベッドから垂れる足のエロさよ
ひでG

ひでGの感想・評価

4.0
何度も何度も映画化されてきた有名なお話

題名を聞いただけで、ほとんどの人が
「二重人格!」と答えられるくらいの古典

ここを出発点として、人格分離ものがその後数々作られたんだろうな〜

1932年という映画創設からそんなに経っていない、ちょー昔の作品であるけれど、
歴史的価値だけでなく、85年を超えた今観ても、十分鑑賞に耐えると、いうより素晴らしい演出に見入ってしまう、
時代を超える不朽のサスペンス&ホラー!

今回初めてわかったんだけど、
単に自ら創り出したハイドという第2の人格は、ジキル博士の裏表でもあると同時に、

ジキル博士の現状の中に、つまり、薬を飲まないありのままの彼の中にも、
バイト的な面はかなりあり、内包していたそれらが強調され、現れたという見方ができたのが、とても面白かった。

ジキル博士は、いわゆる成り上がりの学者であり、彼女の婚約者の家からは、
「あんな、どこの出かわからない輩に娘はやれん!」みたいに蔑まされている。

それに対して、彼の内面は如何ばかりたったか。きっと憎しみや反骨精神に支配されていたのではないだろうか。

ある女性にキスを迫られ、それに応じるあたりも、彼の元々持っている非貴族的な面がのぞいた例だろう。

第二次大戦前の映画ながら、
この映画の最大の見せ場、ジキルからハイドへの変化も、いろんなバリエーションで見せ、実に面白く、ワクワクもした!

影や鏡、夜の闇とかすかな明かりなど、小道具や背景の使い方、見せ方も上手い!

何度目かの返信シーンは、後ろ姿が振り返ったらハイド!みたいな場面も、おそらくスリラー映画撮る人たちが何度もインスパイアしたんだろうな。

人は神の領域も侵そうとしている。
ますますそれは進み、世の中に、
ジキルとハイドは、増殖し続けている!

ジキル博士のフレドリック・マーチは
まあ〜なんて、美しいのでしょ!

ジキルは、荒々しい北島三郎にも見えたりして😊
ヒトは誰しも二面性を持っている。
理性と欲望。
人類全員が二重人格者ともいえる。

人間は根本的に醜い欲望の塊で、その表面を理性という抑制剤でコーティングしているにすぎない。

どれだけ輝かしい地位や権力を手にしても、自らが獲得した名誉や名声などの理性が、本来人間が持っている欲望を押さえつける。
そして欲望は、押さえつければ押さえつけるほど大きく抑えのきかないものになっていく。

これを観ると、世間的に活躍している有名人は心にどれ程の葛藤を持っているのだろうと想像してしまう。
芸能人がスキャンダルを起こしてしまうのは、欲望にブレーキのきかなくなった彼らの醜さがハイドになるからだろうか。

作中で、ジキル博士が自らの醜さを理由に彼が犯した罪を逃れようとしたが、神が人間を創造したというなら、その醜さも含めて作ったと言える。なら人間が罪をおかすきっかけを作ったのも神ではないのか。その神に人間の醜さを懺悔するのは検討外れな気もするけれど、無神論者とはいえこんなことを言ったらいつか誰かに刺し殺されそうだ。

これは独り言です。

他の方のレビューにもある通り、二面性を活かしたカメラワークだったり象徴的な物体との意味交換は素晴らしいと思った。

すんごく面白かった。
highland

highlandの感想・評価

3.5
1931年制作。
トーキーの初期なのでやはり演劇的なとこはあるんだけど、視覚的に色々なことを試している。
二面性を扱った映画だからかことに鏡像を使った演出が繰り返し出てくる。ヒロインが鏡を見つめるシーンで後ろから現れるハイドが映る→振り返ったヒロインの実像とか、冒頭の長回しに始まり、鏡をのぞき込む主観ショットとか。
あとは正面バストアップでハイドに変貌するシーン、編集でごまかさずにメイクを工夫して1カットで見せてるのが凄い。
女がベッドで誘惑するシーンで脚が揺れててそれがジキルの頭の中にこびり付く、というシーンで、女の脚をジキルの頭上にダブらせて多重露光で見せる。ほとんどマンガみたいな演出(笑。
ヒロインを襲うシーンで石像を象徴として使う。ハイドを追う警察の影が黒々と家屋の壁に大きく映りだされて動く、とか。シーン転換のワイプが何故か時計のような斜めワイプからの分割画面。列挙してしまったけど各シーンごとにバラつきがあるが色々な演出を探っている。

それにしても(原作通りなのだが)あっさりとした終わり方で、救いのない話だ。どっかしらにテーマの重点を置いてくれればいいんだけど。
2018/04/27
犬

犬の感想・評価

3.9
変身

ジキル博士は自ら開発した薬を飲みハイド氏と化す

主演のフレデリック・マーチはアカデミー賞主演男優賞を受賞

人間には「善」と「悪」の二面性がある

ホラーというかドラマですね〜

すぐ薬に手を出してしまう
でも途中から、、

全て人生が台無しに

主人公自身から見たアングルとか、撮影方法が工夫してあった

もちろんメイクもスゴい
顔怖い〜

ハイドが結構身軽だった

ミリアム・ホプキンスも印象的
脚で誘惑します
abdm

abdmの感想・評価

3.0
端正な顔立ちで学歴も申し分ない男ジキルと何かあるとすぐ暴力を振るう自制のない男ハイド。
この二人は人間誰しもが持っている社会文化が作った顔(ジキル)とその奥に秘め自制している動物的な側面(ハイド)を象徴している。
変態のシーンは今観ても凄えとお世辞抜きで思う。
怖悲しい話やね。
イシ

イシの感想・評価

-
このジキル博士、自分の中のハイド氏に悩んでいるように全然見えんかったけどええんかな。

新作旧作問わず善悪2元論モノが流行ってるのかなって感じ。
人間、二面性しかなかったら楽やろなあ。
つまらんやろうけど。
最新作から一気に時代が遡り1801本目。主演のフレデリック・マーチがアカデミー賞獲得、作品自体もヴェネチア映画祭金獅子賞を受けたということで鑑賞。

全ての人間には善悪の面があると唱えるジキル博士。自らの悪の面を開放させるために薬を開発し実験した結果、凶暴な野人ハイドと化し...。

開始早々、良い意味で度肝を抜かれちゃう天才的な演出が光る名作でした...!とても1932年とは思えない。
まず冒頭からジキルの主観ショットで始まり、作中にもふんだんにズームアップを取り入れた圧倒的なカメラワーク。ちょっとした小道具の撮り方もとにかく冴えていて金獅子賞獲得の理由が冒頭から納得できました。さらにはジキルからハイドへと進化して行くシーンも、当時としては画期的。どんどん体毛が生え、もう麗しすぎる超正統派イケメンのフレデリック・マーチのお顔が醜悪になっていく過程が見事。どうやって撮ったんだろう?!撮影トリックがめちゃめちゃ気になります。本当に笑っちゃうくらい別人に変身するんだもん!

ミリアム・ホプキンス演じる娼婦アイヴィーの描写がなかなか生々しくて、戦前の映画なのにこれ大丈夫なのかと思ったら、まだヘイズコードが敷かれる前だったとのこと!ギリギリのシーンがあっても許された理由はここにあったのですね。

とにかく古典作品として観ると、そのクオリティの高さに圧倒される名作でした。飽きずに最後まで観られたし!おすすめ!
フレデリック様が当時の役者さんの中でもダントツにイケメンで、どこかジュードを彷彿とさせる美しさでした(笑)。
顔まで変化しなければ意外と受け入れられてたんじゃないかって気もする
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