ハテナ

アッシャー家の惨劇のハテナのレビュー・感想・評価

アッシャー家の惨劇(1960年製作の映画)
1.4
呪われた家系の末裔である兄妹とその婚約者の話。
原作は青空文庫で読めます。読んでから改めて言っちゃうと、これはロジャー・コーマンの色付けが悪いな、という印象。どうしてみんな原作のいい所を台無しにしてしまうのか(そういう問題でもない気もするけど。コーマンだし)

突然ボストンからいなくなってしまった婚約者に会うため、古い屋敷を訪れた男。彼女はそれまでのエネルギッシュさから一転して死への妄想にとりつかれており、彼女の兄もあらゆるものに機微で、呪われた一族の話をしてくる。果たして兄の言うような「一族の呪い」が今もどこかにあるのだろうか? 呪いのたぐいを信用していない主人公ではあるが、屋敷では奇妙な現象が彼を襲うのだった。

原作だと主人公の男は「兄の友人」で、妹とは何のかかわりもなく、また兄の方も絶えず恐怖におびえているような雰囲気があり、映画版で見るような排他的でしたたかな面はみじんも感じられない。物語は終始どことなくおどろおどろしいような空気を漂わせ、オカルト的な怖さが原作にはあるのに対し、映画の方はなんとなくサスペンス、ミステリーに寄ったような怖さがある。


観た日:2024/3/11
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