umihayato

いかさま博奕のumihayatoのレビュー・感想・評価

いかさま博奕(1968年製作の映画)
5.0
鶴田浩二の手放しの仁義が炸裂。
相変わらず、たまたま出会った小さい出来事を命を賭けた大ごとにするのが得意技だなぁ。
いつもは「まわりもたまったもんじゃねぇな。」と思うわけですが、今回はたまたまくっ付いてきた弟分と勝手に惚れてきた中村玉緒が、勝手にテンパって下手をこき、事を拗らせるので、鶴田浩二が少しかわいそうな印象。

若山兄のニヒルでラストは熱いキャラと2人の勝負に見惚れる。

勝負事は少なからず騙し騙されの世界ですし、そのテクニックも大事ですが、仕掛ける時に度胸や根性が据わっていなければ技の持ち腐れ。
漢気とともにちょっとした仕事術も学べる秀作でした。

「年取った中村玉緒」がチラついて集中できないヒロインにも、「漢・鶴田浩二」は決して恋心になびくことなく「よかった」と胸なでおろすわけですが
血だらけフラフラの去り際に、「手当くらい受けてけよ。漢が過ぎるだろ。」と突っ込まずにはいられない。
umihayato

umihayato