NIELSEN堀内

ZOOのNIELSEN堀内のレビュー・感想・評価

ZOO(1985年製作の映画)
4.9
死んだ動物の腐敗の記録、偏執狂的にシンメトリーに拘った視覚への刺激。一種博物学的な世界なので死の匂いは感じられず、ただ美しく淡々と作中に毒が廻って仕舞う一歩手前で終わる所が好きです。ピーター・グリーナウェイ監督はグロテスクな素材の中から、殆ど目に見えない小さな優美さを眺めて映し出すのが得意な方なのかも。マイケル・ナイマンの音楽の嵌り具合も流石。

シンメトリーな画面構成の映画ではスタンリー・キューブリック監督作品やウェス・アンダーソン監督(グランド・ブダペスト・ホテル)等が思い出されますが、いづれも静かな狂気を感じます。
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