YellTao

あの日、欲望の大地でのYellTaoのレビュー・感想・評価

あの日、欲望の大地で(2008年製作の映画)
4.5
母であり女であり、娘であり女となる。

時系列が入り組んだシーンが進むごと、小さな何?と、小さな何故? そして誰?が、判明されたり増えたりを繰り返す。
最終的にその構築が観客の気持ちの整理を伴っているので、不快感も善悪のジャッジもない。

すごい… ギジェルモ・アリアガ監督。
脚本家としての頭の中すべてを 監督として映像化したというだけあってとても視覚的で、言葉が少なくても感情の波が押し寄せてくる。
登場人物たちの視線が凝縮されたラストを終えてすぐオープニングを見返すと、さらにグッとくる「ただ、女であるだけの女」の描写。
 
人は感情で行動していて、それを許してもらい、また許しながら前に進んでいるんだろう。
私も。許しを必要としているんだと気付けた。
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