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ガメラ2 レギオン襲来のうにたべたいのレビュー・感想・評価

ガメラ2 レギオン襲来(1996年製作の映画)
3.9
平成ガメラ2作目。
敵は宇宙から飛来した怪獣レギオンで、宇宙に浮かぶ星から星へ種子を育み、射出して広がってゆく生命体であるという設定になっています。
前作同様、対象年齢は高い印象を持ちました。
特に序盤は大量発生した子レギオンが地下鉄を襲う描写があり、子供が見たらトラウマ必至の血飛沫が飛び散るスプラッターな展開があります。

レギオンは基本的には草体、巨大な植物状の生命体で、そこから巨大なマザーレギオン1体が生み出され、さらにマザーレギオンから大量のソルジャーレギオンが生み出されます。
草体はレギオンの種子を運ぶ方舟で、辿り着いた先でレギオンが繁殖する生命体となっており、ガメラと人間がレギオンから地球を守るために戦うという展開です。
本作は人間による作戦行動部分が多く、瀕死のガメラに変わって人間だけでレギオンを駆逐するため奮戦するシーンがあり、熱い展開の楽しめる作品でした。
また、レギオンの設定、習性など、よく練られています。
小難しい話が多く、主人公達がレギオンを解析し、それに伴い作戦を計画するシーンが多々あるため、退屈を感じる場面もありました。そういう意味でも子供向けの作品ではないと感じます。
SFとして大変素晴らしい作品で、日本SF大賞と星雲賞を受賞しています。

レギオンのデザインは昆虫ライクで、平成の怪獣らしい難しいデザインになっています。
個人的にはレギオンはあまり好きなデザインではなく、カッコイイはカッコイイのですが、没個性と感じました。
企画段階ではギロンやバルゴンをという線もあったそうですが、平成ギロンは見てみたいような気もする一方で、ガイガンのような改悪が怖いような気もします。

SF色の強いストーリーと序盤のパニックムービーのような怪獣のインパクトで評価は高い作品です。実際悪くなかったですが、私的にはそこまで楽しめなかったというのが正直なところです。