ShinMakita

ラスト・シューティストのShinMakitaのレビュー・感想・評価

ラスト・シューティスト(1976年製作の映画)
2.6
1901年1月、カーソンシティ。

1980年代から90年代にその名を轟かせたガンマン、J.B.ブックス。30人もの人間を倒し、敵を増やしてきた彼も年老いて、終の住処としてカンザスからこの町にやってきた。既に親友ホステトラー医師の診断で、自分が末期癌だと知っている。未亡人ロジャース夫人の家に下宿を決めた彼は、部屋でひっそりと死ぬつもりだったが……





「ラスト・シューティスト」




ドン・シーゲル監督作品。バート・レイノルズもそうだけど、ウェインも完璧な遺作を得たなぁと唸る一本。電気が通り自動車も使われている新時代の夜明けを背景に、西部劇の終焉と己のキャリアを総括する物語は、まさにウェインにうってつけでした。リバティバランスを思い出させるスチュワートとの共演も嬉しいし、ローレン・バコールとの絡みも最高。ラスト、ロン・ハワードが銃を投げ捨て、「それでいいのだ」とばかりに頷くウェインに涙が出そうになりました。後半からエンディングにかけて、急にアメリカンニューシネマみたいなドライなタッチになるのが良かった。傑作。
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