「まず手が使えなくなったの。」
1969年、寒い雪の積もる朝。いつものように友達との帰り道にレナードはベンチにイタズラ書きをしようとしました。
すると、手が思うように動かず止まってしまったのです。
その症状は徐々に進行していき、学校にも行けなくなってしまいます。
一方、神経科の研究のみで臨床をしたことのないセイヤー医師が慢性神経病の専門病院へやって来ました。
神経性疾患を持つロバートデニーロ扮する患者と、ロビンウィリアムズ扮する主治医との関係を考えさせられる映画です。
セイヤー医師は、静止状態にある患者の原因追求に真摯的に取り組み、なおかつ、改善した後のフォローである経過観察にも、積極的です。
原因不明だからといって、手を抜かず治療を考え出すセイヤー医師の情熱に頭が下がります。
この映画の良い点は、病気が改善されて、それで終了としていないところです。
病気が回復されたからといって、そのまま良い方向に進むとは限りません。
改善後の経過観察を、患者側に立って行うセイヤー医師に心を動かされます。
「あの患者たちは、内部では正常なのです。」