ベビーパウダー山崎

ジャズ・シンガーのベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

ジャズ・シンガー(1980年製作の映画)
3.0
いきなりブラックフェイスで登場するニール・ダイアモンドに度肝抜かれる。それ、今の時代一番許されないやつや。80年代のフライシャー、当時の大衆からは、すでに古びた作家と思われていたのではないか。またダイアモンドが輪をかけてダサく、物語はコテコテの演歌調。
それでも、売れだした瞬間に幼馴染の内気な彼女をあっさりと捨て、都会的なセンスの新しい恋人と赤ん坊まで作ってしまう、気分屋で調子に乗りやすく、結局は自分のことしか考えていない薄っぺらな表現者(ナルシスト)の描き方こそ、実はリアルなのではないかという気もした。そこまで悪い映画でもないと思う。ダサいけど。