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幸福の黄色いハンカチのRyuのレビュー・感想・評価

幸福の黄色いハンカチ(1977年製作の映画)
3.8
失恋してヤケになった花田欽也は真っ赤な新車で北海道に向かう。そこで欽也は、同じく傷心旅行に来ていた小川朱美を軟派して、ドライブする。海岸にやって来た2人は、そこにいた、刑務所から出所したばかりの島勇作に写真を撮ってもらい、その縁から3人で北海道を旅することになる。

第1回日本アカデミー賞をはじめ、国内の映画賞を総ナメにした作品。
山田洋次監督の中でも代表作って感じかな。山田洋次監督らしい昭和色や人情味が存分に堪能できます。
前半は、武田鉄矢のキャラクターもあって、おもしろおかしいドタバタコメディって感じでした。コメディしてたのは武田鉄矢だけか(笑)。彼のキャラクターが、めっちゃいい奴 とかではないんだけど、カッコつけるクセに抜けてて、憎めない奴って感じでしたね。マヌケな漢字が笑いを誘います。
後半は毛色が変わり、高倉健メインの人間ドラマになっていきます。不器用な高倉健と健気な倍賞千恵子の夫婦。どちらも演技、キャラクター性が相まって、グッときます。2人は今作が初共演みたいですね。
これ、ロードムービーってのがまたいい味出してると思います。北海道のロケーションも圧巻で、癒されますね。
シンプルながら心に深く響くストーリー、色んな要素での昭和感 などなど、山田洋次監督らしい、心に優しい作品でした。
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