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アニマル・キングダムのmitoのレビュー・感想・評価

アニマル・キングダム(2010年製作の映画)
4.1
母親役だったジャッキー・ウィーヴァーを一躍スターダムへ導いた作品。

前半までは「これは失敗かな?」とちょっと不安になったけど、後半の圧倒的な母親の存在感よ。
どんなに粗暴で無計画で救いようのない奴らでも家族を守るという信念には鳥肌が立った。

前半は最も危険な長男ポープの恐怖政治がメインで、ファミリーが追い詰められる中、いつ爆発するのかにハラハラする時間が続くのだが火力不足の感は否めない。
主人公ジョシュアの煮え切らない態度も相まって飽きる場面もある。

しかし、今までニコニコしてるだけだけのママンが逮捕された息子たちを助ける為、自ら汚い手を使ってでも家族を守ろうとする、その行動、言動のとんでもない圧倒感は凄いの一言。
この家族の本当の王は彼女だと分かる瞬間。

でありながら、母親が一番共感を覚えられる存在でもある。というかそれ以外の登場人物が挙って、共感出来ない。
ジョシュアもまだ幼かったという理由で片付かないレベルでイラッとするし、警察も最初から下手すると家族より無法者。ファミリーは論外。
彼女の家族愛が唯一の救いってやつですかねぇ。
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