唯

プリティ・ウーマンの唯のレビュー・感想・評価

プリティ・ウーマン(1990年製作の映画)
3.3
挑発的でアバズレ感たっぷりのオラオラ歩きをかますジュリアロバーツが新鮮。
品も金も学も無い者に世間の風当たりは厳しい。
一方のリチャードギアは、相変わらず優しい顔で色気たっぷり。
思い詰めるとピアノを弾くというイケメンっぷりで、めちゃくちゃスマートな紳士。
彼がヴィヴィアンに惹かれたのは、自由という素晴らしい魅力があるからだろう。
自由で在りたいという想いを起点とした、確固たる自立心に塗れているのだ。
且つ、何でも好奇心旺盛に受け容れる子供らしさも同居している為、既に全てを持ち合わせている女より育て甲斐が有ると見込んだのだろうか(男とは得てしてそういうもの)。

一見、相容れないと思われる二人の取り合わせは昔々から定番だが、新しい世界・新しい自分・新しい視座を与えてくれる歓びとはこの上ないもの、ということだろう。
大袈裟な話でなく、どういう人間と出逢うかで人生は大きく変わる。
自らの可能性を引き出し、それを信じさせてくれる人と出逢えたなら、どれだけ世界は広がることか。
何より、あの人に見合う人間になりたいという願いは、成長の大きな原動力となる。

幾度ものセックスを重ねながら、たった一度のキスが尊く映える。
どんなに虚勢を張っていても、傷付くのは心が動いていたから。心を許して信頼していたから。そこで好きだと気付く訳で。
淋しさを癒してくれる存在って貴重だよね。

「プリティウーマン」の曲に乗せたお買い物シーンが秀逸で、女子の変身こそいつもドラマチックだと痛感。
ホテルマン達のホスピタリティは茶目っ気に溢れ、ラストシーンはダサ可愛くて。

「ティファニーで朝食を」を彷彿とさせる、絵に描いた様なシンデレラストーリー。
単純に純粋に好きな人と一緒に在るべきだよね。
1週間で構わないので、私もこんな生活がしてみたひ。
唯