唯

舞台恐怖症の唯のレビュー・感想・評価

舞台恐怖症(1950年製作の映画)
3.2
年増の女性が若い愛人をそそのかすって、ヒッチコック作品でのあるある設定な気が。
その対立キャラクターとしての純情な若い娘が巻き込まれる構図なのだが、女は歳を取るに連れて恐ろしくなって行くということか(ヒッチコックの実体験による教訓)?

相手の恋心を利用して自分の利益のために身を投げ出させるなんて、やられた方としてはたまったもんじゃないことだよ(当人はそれでも自己有用感を持ってしまうのだけど)。
自分を犠牲にして世話を焼き過ぎるイヴのことが少し心配にもなった。

シャーロットとイヴの、持つ者と持たざる者との対比が活きていたなあ。
イヴは最後までシャーロットには敵わないというね。

物分かりが良すぎる父が良い仕事をしていた!
オン眉のイヴはいつまでも可愛いし。

イヴとスミスの恋愛ものとしての要素が殆どを占めていたのだけど、最後の最後で思い出した様にサスペンスとしての畳み掛けがある。
性急感は否めない。
唯