一人を殺せば殺人者だが
百万人を殺せば英雄だ
殺人は数によって神聖化させられる
劇中の終盤にあった殺人狂時代の台詞
とてつもない数の広島市民がエキストラとして参加していると知り鑑賞。
言わずもがな、77年前に投下された原子爆弾による惨状を綴った物語。
なんだろうな…決して対象は明らかにされていないのだけれど、当て所もない怒り、無念、恨み、そんなものが物凄い熱量で伝わってきた。
惨事から八年後の作品ということで当事者に慮っている部分と、当時の映像技術の問題もあるのか、惨状は不必要にリアルには描かれていないけれど、台詞の一つ一つ、仕草に想像を絶する惨状を思い知らされた。
各国の要人もこの作品を観ればいいのに。
そして、核兵器を行使するなんて曖昧模糊な言葉ではなく。善良でなんの罪もない市民を何十万人か、国益のために殺しますとボタンを押そうとしている者は明言すべきだと思った。
受けた悲しみは
決して返はしない
二階堂和美さんの歌う伝える花の歌詞は、戦争、殺し合いを根絶やしにするための唯一の解決方法なのかな。
これほどの悲しみは繰り返してほしくないし、どこかで止めないといけないのになんでなんだろう。。