Moeka

海辺のポーリーヌのMoekaのレビュー・感想・評価

海辺のポーリーヌ(1983年製作の映画)
3.6
扉が開き、最後には閉まる。物語の終わりが明確に告げられる。夏休みの海辺を舞台に繰り広げられる少年少女と大人達の恋愛模様。率直には言えず卑怯な言葉を使い盲目的になる大人の恋を冷静かつ第三者の目線でシニカルにポーリーヌは見つめる。愛について哲学的視線で彼らは語る。愛されたいだけの自分が可愛い男か。馬鹿になったものがちなのか。愛と欲望の違いは何か。単調なプロットではあるのだがロメールは男女の駆け引きを描くのが本当に巧妙。最後の彼女たちの会話は恋愛限らずどんな人間関係にも言えそうだ、前向きだが少しかなしい。
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