ryodan

パニック・ルームのryodanのレビュー・感想・評価

パニック・ルーム(2002年製作の映画)
5.0
D・フィンチャー監督作品。
J・フォスター主演。
フィンチャー作品の中では、何故か世の中の評価が格段に下がる作品。個人的には大好きな作品。ヒッチコック調のサスペンスに、またまたキレキレの映像。巻き込まれ型の話の中に、多分に不確定要素を織り交ぜた脚本。H・ショアの期待通りの音楽。嫌いにならないはずがないです。この不確定要素が、評価の分かれだと思います。不自然だと。確かに流れ的には不自然です。犯人達の仲間割れや、元夫の出現、娘の糖尿病の発作、娘の発作を止める犯人とのやり取り等々。やたらスリリングな流れの腰を折る、と感じる人が多いのでしょう。でも個人的には、何かすごく人間的だなと感じてしまうのです。物事が万事うまくいくことは、まずない。主人公側の目線でも犯人側の目線でも言えること。そこをドラマと捉えるとキャラクターに深みが増すことになるのではと思っています。ジョディの熱演は言うまでもなく、あの警察とのやり取りは必見の名シーンです。
ryodan

ryodan