レンタル店のパッケージが、
ずっと気になっていた作品。
フェルメールの絵が好きだけど、
観るまでは不安もあった。
画家ものは当たり外れが多いからね💦
でも、そんな心配は冒頭の場面で吹っ飛んだ。
絵画を画家を題材にしている作品として、
必須条件である、画面への配慮がきちんと
なされていることがまずいい!
何気ないシーンがまるで、絵画のよう。
美術は好きだが、知識が無いので、
当てずっぽで言うけど、フェルメール時代の、あるいはフェルメールの絵に近い画面になっているんじゃないかな。
光が左上から差す独特の構図と
何色も重ね合わせた油絵のような色彩の
画面が全体に散りばめられている!
その中に、あのスカーレット・ヨハンソンを配する!
もうそれだけで絵画やないけ!
very beautiful!
ただ、この作品は、画面や女優の美しさだけでは終わっている映画ではない。
絵を描く-描かれるという、
極めて限定された関係性の中で生じる
エキサイティングで、セクシーな恋愛映画なのである。
絵の世界に生きるフェルメールと
その世界を直感的に理解した使用人クリート
2人にしか分からない絵を通しての恋愛感情。
光の当たり方、ちょっと部屋の配置の変化
それらを通じて、とても濃厚な愛の言葉が交わされている。
下手な恋愛映画なら、2人の性描写を入れるだろう。
しかし、この作品の品のあるところは、
直接的なそんな描写はない。
だが、真珠のピアスの穴を開ける場面は
もはや、性描写以上に官能的で、美しい!
まだ、フェルメールが彼女の存在を十分に理解していない序盤で、
軽い気持ちで何かを持たせるシーンがある
ここらへん、この演出もスカーレット・ヨハンソンの演技も上手いね〰
ちょっと、その気になっているんだね、彼女の方が、
2人の関係性を知りながら、経済的な理由で、グリートをモデルにした絵を許す義母
絵については理解ができないが、妻の直感で、2人の関係を嫉妬する妻
この人物像も見事である。
そして、タイトルにもなっている「真珠の耳飾り」
多分、同時の女性にとっての耳飾りなどは
男性の愛情を直接的に表すものなのかもしれない。
あの絵の見せ方、そして、タイトルの耳飾りか最後まで効いてくる展開も、
気品もあり、セクシーだ。
もっと評価されて良い作品だと思います!