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ハルクのmichikoのレビュー・感想・評価

ハルク(2003年製作の映画)
2.5
コレは思っていたよりも良作なのでは!?
本作のたった5年後にMCUの2作目として『インクレディブル・ハルク』の名前でリブートされていた為、本作は出来が悪いのかと思っていた。

しかしVFXは非常にクオリティが高く、今見ても十分過ぎるほど頑張っている。周囲の破壊状況とハルクの描写に違和感が無く、変身シーンも全く古臭くない。跳躍力など、正直MCU版よりも強いのでは無いかと思われるアクションも面白く、戦車・戦闘機との攻防は見事である。
そしてちょっとお金をかけ過ぎているのでは無いかと心配になる程の実際の軍事戦闘機・戦車の数々。各施設のセットも非常に良く出来ていた。

色々と目を見張るものがあったが、残念なのはシナリオ。ハルクの原因をただガンマ線が当たったからとせず、出生の秘密や親との関係性など複雑な設定を入れたのは挑戦的と思われる。しかし、いかんせん長い。“ハルク”で138分は長すぎる。
コミックのコマのようなカット割りなど挑戦的に工夫している為、1シーンの情報量は通常の映画より多いと思われるのだが、もっとコンパクトに出来なかったものか。そのくせ、キャラクターの心情はなかなか分かりづらく、ヒロインがすぐ父親にチクって薄情に見られるし、守りたいのか諦めているのかよく分からない。主人公の父のマッドサイエンティストぶりと“子供を治療できなかった”というセリフのミスマッチ、登場人物全員ハルク対策が不足すぎるなど、怪訝に思う点が多々見られる。

それらを全てプラマイゼロに出来るのは何といってもジェニファー・コネリーの美しさ。いやはや同じ人間とは思えない笑
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