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グリーンマイルのhikarouchのレビュー・感想・評価

グリーンマイル(1999年製作の映画)
3.2
実は見たことなかったシリーズ。

舞台は死刑囚収容棟。出てくるのはほぼほぼ死刑囚と看守のみ。過酷な刑罰や暴力や犯罪の描写も多い。
そう考えるととんでもなく酷いお話なのだが、映画としてはどこかおとぎ話的な呑気さが漂う。(展開も、超常現象的なところは別としても、結構ツッコミどころが多い。)
最近はこういうトンマナの映画って少ない気がするけど、昔は映画ってだいたいこういうものだった気もする。

3時間も掛けなければならないような中身があったとはとても思えないのだけどね。。

人は生きている限り誰しもが死に向かっている。その意味では、みんながグリーンマイルを歩いている。
そこでどう生きるか、どう振る舞うかが、人間の価値なのか。気高さの証明なのか。君たちはどう生きるか。。。

当時の映画だから仕方ないかもしれないけれど、イイモンとワルモンがあまりにキレイに二分されており、その境界線上にいる人物も、両サイドを行き来する人物もいない。
パーシーやビルは、ただただ悪いヤツで、彼らが無惨な着地を迎えたことに「ザマア」以外の何の感慨も起こさせないのが引っかかる。彼らをあのような人間性、態度に追いやったものがあったはずだが、そういう視点はない。ただのワルモン。そんな人間いるか?

当時のCG技術ではリアルなネズミは再現できなかったようで、本物のマウス15匹を訓練して使っていたらしい。ネズミ苦手な人には地獄のような映画だろうね。

本作のベストトリビアは、「ジョン・コフィー役にはシャキール・オニールが検討されていた。」かな。
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