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コンスタンティンのtanayukiのレビュー・感想・評価

コンスタンティン(2005年製作の映画)
3.6
人間界は天国と地獄にサンドウィッチにされ、両方からハーフブリードを送り込まれて蹂躙される草刈り場で、エクソシスト(悪魔祓い)のジョン・コンスタンティンが仲間の助けを借りながら、かれらの企みを挫くために奮闘する。

天国も地獄も人間界のことなど放っておけばよさそうなものなのに、こっちにおいでとさかんにアプローチしてくるのは、死後の人間の供給が途絶えると何か問題でもあるのではないかと勘繰りたくもなる。ゴッドもサタンもそんな些事からは超越した存在なんじゃないの? というのは人間の勝手な思い込み(そう信じさせておいたほうが都合がいいのは、あくまで人間が営む教会組織が信者を獲得するためであって、神や悪魔は預かり知らぬことじゃない?)で、もしかしたらどちらも、どうしようもないくらいのかまってちゃんなのかもしれない。そうでなければ説明がつかないことが多すぎる。

そのわりに、相変わらず神はツンデレで、コンスタンティンの最後の願いもむなしく、一方的かつ無慈悲に無視される。面倒見がいいのはむしろ悪魔のほうで、ルシファーはコンスタンティンの願いを受け入れ、息子のマモンを地獄に送り返しただけでなく、神にナイショで人間を選別しようとしていた天使ガブリエルの翼を焼き、自殺して地獄に囚われていたイザベルの魂を天国に送り出す。さらには、自己犠牲の精神を発揮して天国行きを許されたコンスタンティンをそのまま逝かせるのをよしとせず、あろうことか、悪性腫瘍を取り除いてふたたび生命を与えるという大盤振る舞いまでしてくれる。ルシファー、マジでいいやつじゃん😎

△2022/10/10 ネトフリ鑑賞。スコア3.6
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