とらキチ

ウエスタンのとらキチのレビュー・感想・評価

ウエスタン(1968年製作の映画)
5.0
“ドル三部作”に続いての“ワンス・アポン・ア・タイム三部作”の1作目!
2019年劇場公開されたオリジナル版「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト」は鑑賞済。
“ドル三部作”でキャスティングを希望していたヘンリー・フォンダ、チャールズ・ブロンソンを迎え、黄昏のアメリカ西部開拓時代を描いた大群像劇。
今作の凄さはやっぱり冒頭の10分に凝縮されるのでは。3人の殺し屋が延々と駅で列車を待つ。その間劇伴はなく絶妙なリズムの環境音のみ。そして“蝿”の存在感。 そうして緊張感を高めるだけ高めた後の壮絶なガンファイト。“永遠”と“一瞬”を巧みに演出する巨匠の恐るべき手腕が堪らない。
凄惨な過去の因縁と復讐劇。“ラスベガス創世記”として、古い場所でしか生きられない男たちは去り、新たな時代の象徴として逞しく生きていく女を描いた美しき映画。
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