ウシュアイア

パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々のウシュアイアのレビュー・感想・評価

2.7
[あらすじ]
LDを抱えるさえない高校生のパーシーは,博物館見学中に怪物に襲われ,自分が水の神・ポセイドンと人間の女性の間に生まれたデミゴット(半神)であり,ゼウスの稲妻を盗んだ犯人だと濡れ衣を着せられていることを知る。

実は神々の守護者であった友人のグローバーとともにデミゴットの訓練村に向かう途中に,ミノタロスの襲撃に遭い,母が冥府の神・ハデスの手に落ちてしまう。ハデスは,母と引き換えにゼウスの稲妻を要求してくる。

パーシーは母を取り戻すべく,アテナの娘・アナベスとグローバーとともに,冥界を目指して旅に出るのであった。

[感想]
さえない少年が実はものすごい特殊能力を持っており,その少年が世界を救うという,いかにもアメリカ子どもが好きそうなこてこてのファンタジー。

神である父親と生き別れ,自分が使命を背負うことになっても,「何で僕なんだ」というようなエヴァンゲリオン的な病んだ展開はなく,一安心。

話のレベルからして,主人公が高校生っていうのはちょっと違和感を覚える。アメリカの現代の高校生ってもう少し大人っぽいというか,もっとおませな事柄に関心があるというイメージがあるのだが・・・・

結局,この作品自体もっと下の年齢向けにつくられた作品なんだろう。
アメリカがファンタジーの舞台になっていて,人々を堕落させる快楽の園がラスベガスだったり,メデューサを倒すときの鏡の盾の役割を果たすのがiPodだったり,現代文明の産物もちょっといじればファンタジーの舞台や小道具に化けるという遊び心のある仕上がりになっている。

子ども向けの映画であることには変わりないが,ギリシヤ神話を多少知っていると,そこそこ楽しめるかもしれない。
(2010年3月22日)
ウシュアイア

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