IwaoKatsumura

スピードのIwaoKatsumuraのレビュー・感想・評価

スピード(1994年製作の映画)
5.0
20200820:Amazonプライムで吹き替え、家族で視聴。ダイハード以降のアクション映画の重要作品として、一度は見ておいて欲しい作品としてチョイス。

いわゆるノンストップアクションもので、爆弾魔のデニスホッパーとSWATのキアヌリーブスがお互いを出し抜き合う内容。スピードが落ちると爆発するバスという設定は黒澤明の「暴走機関車」のオリジナル脚本を基にしているのだという。


『新幹線大爆破』はオリジナルの黒澤版『暴走機関車』のB版監督は『新幹線大爆破』の監督である佐藤純弥が担当する話にはなっていたので、原案として位置付けられてもいい。

『スピード』は黒澤のオリジナル脚本を元にしているので『新幹線大爆破』と『スピード』は兄弟のような作品と言えるのだろう。

脚本はすごく良くできていて、エレベーター→バス→地下鉄の3幕構成が非常に効果的に展開していく。バスのパートばかりがクローズアップされているが、エレベーターも地下鉄もしっかり描かれていて、観客を飽きさせない工夫が詰まっているのがすごい。

キャラクターや全体の人物の配置やストーリーの流れ、機器的状況の詰め込み具合も素晴らしく、やはり素晴らしい作品だなと感じた。

後は役者の演技も良い。キアヌリーブスはこの映画の撮影中に親友のリバーフェニックスを亡くしているが、全体的にちゃんとした正義漢を演じ切っている。デニスホッパーのサイコ感も堂に入っている。最後に首がもげるところとか好きなシーンです。

後はやっぱりこの映画でブレイクを果たしたサンドラブロックだろう。サンドラブロックといえばデモリションマンだが、ほぼ同じ演技なのに見え方がこんなに違うのはなぜなんだろう。庶民的な感じがいいのかな。僕は結構好きな役者です。

結構な低予算作品だったらしいが、映画は工夫次第でいくらでも面白くなる、というのを証明するような内容。また、数年後に見返そうと思う。
IwaoKatsumura

IwaoKatsumura