20209月頃:サブスクで家族で字幕版を試聴。ジョン・カーペンターの長編デビュー作ということで、SFオタクの我が家では元々、期待値の高い一本だったが、期待通りというか、それ以上の素晴らしい作品だった。
深宇宙の探索に出ている宇宙船の中でのドタバタ喜劇といった体の内容だが、哲学的な問いかけもあり、非常に趣深い作品になっているとおもった。
アシモフなんかの描くハードSFの短編のようなキレの良さがあり、映画好きは置いておくとして、コアなSFファンにはお勧めしたい。宇宙的なセンスオブワンダーが詰まっている。
また、『スターウォーズ』の一作目や『エイリアン』などを見て、特殊効果のダンオバノンを意識されている方は、彼が役者としても出てくるので、その人間的な魅力が味わえる作品でもある。
ホドロフスキーの『デューン』制作秘話のドキュメントにも表される映画人としてのダンオバノンの魅力が溢れているので、そこもお勧めだ。
あとは宇宙生物とのドタバタ喜劇的パートも脱力的でいい感じ。どなたかが書いていたが、水曜どうでしょう的な面白さがある。
それから、ラストシーンの余韻もいい。ジョンカーペンター作品だと、エスケープフロムLAかニューヨーク1997のどちらがで、最後にサーフィンのシーンがあったが、そことのつながりがあるのだろう。
地獄の黙示録といい、サーフィンというのは何か映画的なモチーフと言える何かなのだろうか。
ダークスターは本当にペーソスのある素晴らしい作品です。SF好きの方はぜひ見て欲しい。