Baad

鳥の巣 北京のヘルツォーク&ド・ムーロンのBaadのレビュー・感想・評価

-
予告編に惹かれて、滅多に観ない中国を舞台とした映画(しかもドキュメンタリー)を見ました。
数年前に同じ劇場で『世界』を見ていたので、この地域にあまり興味のなかった私にも、現在の中国の経済の動き方が少しわかりました。

芸術性の高い建築を目指す建築家達が中国市場に惹かれた理由が、民主主義国家では出来ない表現が短期で可能だから、というパラドックスを面白く感じました。

スタジアムや都市計画に中国古来の伝統を取り入れるという理想を実現することの難しさ、近代的なものを取り入れる過程で中国の人たちの抱く、外国人や自国の伝統への奇妙な対応などは、開国後の日本のそれに近い様に感じましたが、やはり市場規模の大きさが決定的に違います。

ドキュメンタリーは数年に渡る取材や撮影を経て完成したということですが、撮影への制限が厳しかったらしく、描きたいことの半分も撮れていなかったのではないか、という部分が少し残念でした。

(オリンピックスタジアムが完成するまで 2008/9/13記 京都みなみ会館)
Baad

Baad