半変人のお調子者

裸のキッスの半変人のお調子者のレビュー・感想・評価

裸のキッス(1964年製作の映画)
2.6
丸坊主の女性が男性を殴打する衝撃のオープニングは良かった。

ただ内容は結構雑と言わざるを得ない。
一番の問題は主人公の女、ケリーにあまり感情移入ができないという事。
娼婦というレッテルから町に来ただけで、風紀を乱さないかと刑事・グリフから監視されるケリー、普通なら可哀想に…と思う所だけど、ケリーは結構な頻度で人に手をあげてしまう文字通り危険人物である為、監視されても仕方がないよね。としか思えない。
更に主人公の女は理由がどうであれ、暴力沙汰どころか殺人まで犯している。にも関わらず釈放されるってどういう事なのか。

レッテルだけで疎まれて町から追い出される、すぐに手を上げてしまう、1つの田舎町を震撼させる、可哀想な過去、というとランボーを思い浮かべてしまうけど、あちらは一人も殺しておらず(死人は出るけど、ランボーのせいではなく自業自得)、最後ちゃんと逮捕されるのに比べて、こちらは釈放。最後の少女の証言だって、女の動機を判明させただけで、罪には変わらないはずなのに…

ハッピーエンドにしたかったにしても無理矢理過ぎる。

映画評価基準

この映画が好きか 5
没入感 4
脚本 6
映像 7
キャスト 8
感情移入度 4
音楽 6
余韻 4
おすすめ度 5
何度も観たくなるか 3

計52点