かすとり体力

母なる証明のかすとり体力のレビュー・感想・評価

母なる証明(2009年製作の映画)
4.0
すげーーー!!
期待を裏切らないポン・ジュノ節。。

定型化した展開の型を壊したり、ときには作品ジャンル自体をクロスオーヴァーしながら、最終的に得体の知れない領域に突入していくポン・ジュノ監督の持ち味が爆発!!

ラストシーンは至高。
「人間がいまだ言語で掴み取っていない感情」にさせてくな!!笑

とりま、まず思ったのが、私が最近たまに口にする最も頭の悪いコメントである「この人、映画撮るのうめぇ~~」。。

まず物語をドライブさせていくのが、サスペンス映画としての純粋な面白さだというのが尊ぇ。とうてぇ。
サスペンス映画として面白というのは、それ即ち情報開示の手際とタイミングが良いということ。
そしてそれ即ちロジカル。純粋に頭が良い!

あとは映画してのルックの良さ。画面構成がいちいちかっけぇんじゃい!!
特に私は、ポン・ジュノ監督がちょくちょく繰り出す「ものすご引きのカットの中で人間が小さく動く」シーンが好き。
この、ものすごい俯瞰した視座がたまらん。

っていうような、映画監督としての真っ当な才能の開花の結果として、うわーおもしれーーと純粋にサスペンスを楽しんでいたら、最終的になんじゃこの展開!!

「いやあの、どう受け止めろと?笑」と問いたくなるこの感じよ笑

そこからの、冒頭述べた衝撃のラストシーン。どうやったらこんな脚本思いつくのよ。

この得体の知れない感情にさせられるの、好き嫌い分かれるかと思うけど、私は大好物。

こう見ると、ポン・ジュノ監督は、明快な解を提示する方ではなく、これまで観たことないようなインサイトをもってして新しい問いを立てる方なんでしょうなー。

いやぁ凄まじかった。
同監督作品、まだかなり取りこぼしがあるので、着実に観ていきたいなー。
かすとり体力

かすとり体力