PTA監督によるロマンティック・コメディ作品。
PTA監督作品とのお付き合いは、『リコリス・ピザ』『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』に全然ハマれず、「相性悪いのかな」と思っていたところ、次に観た『マグノリア』が超絶面白くて、本作はどうなんだろ、といった感じ。
ということで観る前には期待と不安が入り混じったような感情を抱えていたが、結果、「なんかよく分からんけどおもれえ笑」。
いやもう、とにかくクセが強い。
アダム・サンドラー演じる主人公を始めとする登場人物がほぼほぼクセ強人間だし、細かな演出等やストーリー展開を取っても、いちいちクセなのよ。
例えば、冒頭の車のクラッシュ事故、こんなストーリーと絡まない事故描写を映画で観たことあります?
そりゃ同監督、唯一無二って言われるわな。
ストーリー展開の因果律的な繋がり具合も絶妙で、
「脚本を書こうとしても思いつかないけど、実際の現実世界では、こんな感じに変で予想もつかないことが発生することあるよね」という妙な塩梅。
そういう意味で、「小説より奇なりな事実を小説で描けている系作品」(私独自カテゴリー)と言える。
ということでよく分かんない話ではあるんだけれど、上述の奇天烈な要素のおかげで観ていて飽きが来ないし、やっぱアダム・サンドラーの個性のおかげか主人公をちゃんと「そのクセの強さ含め」愛せるようにデザインされているので、何か知らんけど観終わった後あったか~~い気持ちになれました。
結果して結構面白かった。
ということで、現在PTA監督作品は2勝2敗。次は『ザ・マスター』か。