nisui

母なる証明のnisuiのネタバレレビュー・内容・結末

母なる証明(2009年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

女子高生殺害の罪で逮捕された知恵遅れの息子の無実を証明するために奔走する母の話。
…なんて書くと美しい母子愛の話みたいだけど、お母さん相当頭おかしいわ。なりふり構わない姿が痛々しいというか惨めというか憐れというか…だから核心に迫ったのは報われたけど、結局母の動きと関係ないところで事件は急展開したわけで、むしろ動かなかった方がいいんじゃなかったのかと。廃品回収のおじさんかわいそう…と思ったけど、真相は謎のままなんだよね。警察が挙げた真犯人が本当に真犯人ならおじさんは嘘をついていたことになるんだし、息子は知恵遅れだから嘘つくはずがないと思っても、農薬入りドリンク剤を飲まされたことを思い出したくだりで一瞬正気に戻ったように見えたから、まさか知恵遅れを演じてるのでは…真犯人も顔が悪いってんじゃなくて…。ああもう考え出したらキリがない。こんな嫌な話ひきずりたくないんだけどなー。
…というのが見終わった直後の感想。で、モヤモヤ考えてるうちに無能な警察ばりになにもわかってなかったことに気付きまして。
結論として、女子高生を殺したのは息子。廃品回収のおじさんが言ってることは本当。かといって息子が嘘をついているわけではない。息子の認識は「石を投げたら女子高生に当たった」だから「殺してない」。女子高生が「血を流して寝ている」のが異状だということは理解できているので病院に連れて行きたいけれど携帯が使えない。手持ちの金もない。自分ではどうすることもできないので、誰かに見つけてもらえるようによく見える屋上に女子高生を連れていった。
という解釈で間違ってないと思うんだけど、屋上に連れていった理由を「どうして真犯人は…」と他人事として話したのか?ここだけがどうしてもわからない。ああやっぱりしばらくひきずりそう!
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