母なる証明のまめまめちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

田舎で杜撰な殺人事件捜査、知的障害の被疑者、あたりで『殺人の追憶』を思い出していたところ、監督が同じなのを後で知りました。本作は、被疑者が知的障害者だった場合のその親の物語になります。

母ひとり子ひとりで母は鍼灸師として生計を立てるものの、暮らしぶりは良さげとは言えない様子。知的障害の子供が成人して、就職せず支援もないなら、親が子供の将来を悲観しうっかり過保護になりがちかもしれません。田舎なら情報が少ないとか周囲の理解がないとかで親はどやっても孤立しやすいんでは。教育とか療育の大切さを感じます。さらには韓国映画の田舎特有の警察のボンクラさ。

母親の孤独と行動に共感しつつも、冒頭の変なダンスが頭から離れず不可解な気持ちで見ていました。さらに栄養ドリンクに農薬、被害者のケータイ写真の現像、鼻血、実況見分、友人宅のドライバー…いろんなミスリードがありますが、最終的に真実に辿り着いた母親の思いは如何ばかりかと。あまりな結末に体に力が入りませんでした。自宅で見てて良かった。これこそが冒頭の変なダンスかとじわじわきます。

クァク・ドウォンが一瞬出てきたことで、知らない世界に放り込まれたような不安で心細い気持ちがちょっぴり和らぎました。