ビターチョコ

2001年宇宙の旅のビターチョコのレビュー・感想・評価

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)
4.0
人類は猿から進化した。
次はどんな進化をするのだろう。
進化するとしたら、どうやって?
それを描いた映画。

★注意! 思い切りネタバレしてます!

あらすじ(うろ覚え)。
ボーマン船長は宇宙船の船長。数人の乗員と調査に向かう途中だが、高い知能を持つメインコンピューターのHALが反乱を起こし、乗員を一人ずつ殺していく。ボーマンはHALと戦って勝ち、そして人類は次の段階に進んだ。

★あ、最後まで書いちゃったけど、いいよね?

人類はなぜ進化できたか。「モノリス」があったから。モノリスとは何か。宇宙人がくれた何かで、大きな石板のようなもの。触ると、触った者に何か(進化?)が起こるらしい。

まだ人類が裸の猿だった頃、モノリスに触った猿がいた。変化が起こり、道具をつかい始め、他の猿に勝利する(殴り殺す!)。
長い時が流れ、人類は宇宙ロケットを発明し、核兵器も使うようになった。人類が「大気圏外に出る能力」を手に入れたことを確認したモノリスは、再び動き始めた! そしてボーマンは試練を乗り越え、スターチャイルドになった……というSF映画である、たぶん。

ナレーションがないため、何が起こってるのか判り難いのかもしれない。また、「モノリス」「スターチャイルド」という言葉は一度も出てこない(『機動戦士ガンダム』に機動戦士という言葉が出てこないように?)。

さて、1968年の映画である。デジタル技術もなく、『スターウォーズ』で開発されたすごい撮影システム(モーション・コントロール・カメラ)もない時代の映画だが、撮影がすごく良く出来てるらしい(私には分からないが)。
また、描かれる内容は「SF(サイエンスフィクション)」で、原作はSF作家のクラーク。といっても、元々のアイデアは監督のキューブリックのようで、アイデアを2人でまとめ、脚本も2人で書いたらしい。詳しくは知らない(町山智浩『映画の見方がわかる本』に詳細があるが、何度読んでも忘れる)。

上映時間が140分以上で、説明がない静かなSF映画だから、知的好奇心がある人じゃないと退屈すぎて寝てしまうだろう(私は寝た)。特にスターゲートでは寝てしまうだろう(私はしっかり寝て、目覚めたら終わってた)。

「で、敵は誰なの?」
「どっちが勝ったんだ?」
などと言ってる観客には理解できない映画らしい(私は違うつもりだが……)。

もしHALが勝ってたら、(人類じゃなく)コンピューターが進化したらしいが、もしそうなら核兵器は廃絶するのだろうか。