しんご

用心棒のしんごのレビュー・感想・評価

用心棒(1961年製作の映画)
4.2
正直内容はかなりベタ。
なのに、ここまで印象に残るのは三船敏郎扮する桑畑三十郎はじめ、キャラクターの存在感と会話の面白さだと思う。上映から60年以上を経ても古さを感じない会話のテンポ、無駄のない内容がドラマを自然に動かしている。

正義漢という訳でもなく目的は不明。文無しで居酒屋に入り堂々と飯を注文する図々しさ。根は優しく、それでいて剣は滅法強い。

洋画・邦画問わず登場するアクション・スターの雛形みたいな人物を黒澤明監督は早くも創りあげたなって感じ。

そして、仲代達矢は最早どんな役でも演じられるカメレオンか。続編「椿三十郎」の室戸と全く違う、オシャレな冷酷漢がピッタリ合ってた。
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