ロイバッティ

用心棒のロイバッティのネタバレレビュー・内容・結末

用心棒(1961年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

これだけ迫力とエンタメ性のある作品が半世紀前か。

三十郎は、自身の善意と、彼に助けられた家族の善意により、徳右衛門の女を逃がしたことがバレて捕まり酷い目に遭う。悪意だらけの町で善意は命取りになるというのを三十郎も分かっていて、だから肩入れしないように女の夫に厳しい態度を取っていたんだろう。

悪いやつばかり出てくるが、随所にコメディ要素があってエンタメになっている。
丑寅を討ちに行くぞと言った清兵衛のお猪口を持つ手が震えて徳利にガタガタぶつかるのは笑った。

映像のインパクトったらない。
・三十郎が宿場に来たときに、通りに誰もいない宿場町を、人間の腕をくわえて通る犬
・徳右衛門の女のいる家を刀一本で滅茶苦茶にする三十郎
・清兵衛側の後見人の家が燃えて黒煙がモクモクしているところを、カメラの動きに合わせて吹き出る炎
・いくつもの巨大な酒樽に穴が開いて噴き出る酒


三船の台詞が七人の侍や隠し砦の三悪人より聞き取りやすい。
志村喬の役が大した役ではない。
相変わらず画面が広く見える。

風で砂煙が巻き上がるのとか、後ろで撮影スタッフががんばっているんだろうな。