YellTao

用心棒のYellTaoのレビュー・感想・評価

用心棒(1961年製作の映画)
5.0
まるで国語辞典みたい!
映画を観ながら日本人で良かったと改めて思わせてくれる黒澤作品。

風の吹くまま枝の先が示すまま、浪人が赴いた宿場町は 片や馬目の清兵衛、片や新田の丑寅と、ヤクザな抗争で荒れていた。
見た目渋さ満点の三船敏郎演じる凄腕の浪人が、その名をテキトーに名乗るほど機転が利いててめちゃくちゃお茶目。情に厚いのに粗暴で照れ屋なヒーロー感が大好き!

天下分け目、高みの見物、どこの馬の骨、などなど… 今でも使われている遠い昔からの日本語たちが、ちゃんと情景として描かれていてその豊かさに感動する。
オープニングすぐ三十郎が目にする登場人物が『ウォーリーを探せ!』みたいに ちょくちょく登場する意味深さにも興奮した。
粋すぎて泣きそうだよ、黒澤監督ーーー!
YellTao

YellTao