刑事マディガンの拳銃が奪われた。
事件発生の金曜から月曜までの72時間、犯人逮捕に執念を燃やすマディガンの姿を、『ダーティハリー』のドン・シーゲル監督が描いたハードボイルド作品だ。
DVDパッケージからも分かるように67年の作品でありながら、まだまだソフト帽を被る刑事マディガン(ウィドマーク)と相棒のロッコ(ガーディノ)がお洒落。
そして、シーゲル監督定番の“空撮から始まるオープニング”が、さらなるハードボイルド感を掻き立てる。
マディガンとロッコの上司役として名優ヘンリー・フォンダが安定した存在感を放ち、ロッコを演じたガーディノが後の『ダーティハリー』でハリーの上司役として出演しているのも面白い。
なお、筆者が尊敬する手塚治虫の名キャラクター・スカンク草井は、本作のリチャード・ウィドマークがモデルである。
252 2020