コーカサス

アオラレのコーカサスのレビュー・感想・評価

アオラレ(2020年製作の映画)
2.9
トラックにクラクションを鳴らしたため運転手の怒りを買い、執拗なまでにつけ狙われ、次第に家族や友人までもが襲われるカー・スリラー映画。

近年問題となっている“あおり運転”は、どうやら日本のみならず、海の向こうも同じようで、このような時事ネタをもとにした作品は『ロード・インフェルノ』(19年)、『チェンジング・レーン』(02年)、『ロードキラー』(01年)など多々あるが、『激突!』(74年)だけは別格であることは間違いない。
その『激突!』が《名作》だけに、どうしても比較されるのは仕方のないこと。

冒頭から謝罪までする運転手(クロウ)の早々の顔見せや、クルマのあおり運転だけでなく野外での攻撃など、《名作》の亜流にならぬよう様々なアイデアを試みるも、追われる側の母レイチェル(ピストリアス)の問題ある態度には同情の余地はなく、登場人物の誰ひとり感情移入することが出来ず、激太りしたラッセル・クロウの怪演だけが印象に残った。

110 2023