コーカサス

パワー・ゲームのコーカサスのレビュー・感想・評価

パワー・ゲーム(2013年製作の映画)
2.5
“自分を見失った時は、自分のヒーローを思い出せ”

ワイアット(オールドマン)が社長を務める大手IT企業に勤める青年アダム(ヘムズワース)は、長年のライバルであるゴダード(フォード)の会社へ産業スパイとして送り込まれるが、やがて双方の争いに巻き込まれ、命の危機に晒される。

ジョゼフ・フィンダーの小説「侵入社員」をもとにした所謂“原作ありき”とはいえ、『キス&キル』などで知られるオーストラリア出身の監督ロバート・ルケティックが映像化したことで、テンポの良いスピーディーな展開に仕上がっているのは良いが、“産業スパイもの”としてはこれといって目新しさは感じられず、むしろ古さすら感じてしまうのは何故だろう。

野球ファンとしては、ニューヨーク出身のドレイファスがメッツとヤンキースの帽子を交互に被るので「いったいどちらのファンなのか?」と気になったが、ふと『スタンド・バイ・ミー』で彼が演じた少年時代のゴーディが宝物にしていた帽子が“ヤンキースだった”ことを思い出し、ひとりニヤリとしたのは云うまでもない。

107 2023